重大なお知らせです…。

こんにちは、Team 轟 飯尾です。

9/30から10/1にかけて、また大型の台風が日本を直撃しましたね。前回と比べて被害は少ないようですが、被害に遭われた方々が一刻も早く元の生活に戻れることを願っております。

JRを始めとした鉄道各社が運休を前もって発表しておりましたが、今後も継続して頂き、他の会社や学校も自然災害が起きた際には皆が臨時休業、家でマッタリするのが普通だという世界になると余計な被害も生まれにくくなり、良い方向に進むのではないかなというのが個人的な考えです。

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが、この度かねてよりレストアしておりましたTriumph Spitfire 1500につきまして、皆様にご報告しなくてはならない事が発生いたしました。

今回はその報告と、それに至る過程を書いていきます。

 

 

ご報告

 

話は9/25(火)にさかのぼります…。

 

同日未明、練馬陸運局にてSpitfireの車検を無事取得致しました!!!

見てくださいこのナンバーと共に凛々しく写るスピットくんを!

ほら、後ろから見てもナンバーが付いているんですよ!感慨深いですねえ…。

いえーーーーい!パチパチパチパチ

いやあもう本当に長かったです。

 

 

過程説明

前日の9/24(月)、早い人はAM7時より、全体集合は9時で始まった車検前整備。

問題は山積みで、充電装置のオルタネータ、電気配線のハーネス、燃料をエンジンに送るキャブレータ等、まだまだ改良をしなくてはなりません。

作業を進めているといつの間にか夜に…

 

焦らしに焦らした結果このような記事構成になってしまいましたが、ここでは下記4点について紹介します。

 

 

充電装置不具合改善

さて、時刻は深夜1時を回ったころ、配線をバッテリーにつないでライト類のチェックをしていると何やらエンジンルームから煙が…!

すぐさまバッテリのマイナス端子を外したものの、一部配線が焼損してしまい、ボディにも焦げた跡が残ってしまいました。

黄色い部分が焼損した配線が有り、焦げてしまった部分です…。

 

焼損した配線は、充電量を調整するボルテージレギュレータに繋がるものでした。もう無理ですね、諦めましょう\(^o^)/…とはならず、まずは分解してみました。

教科書を出してきて基礎から洗い出しです。

回路構成やそれぞれの電子部品にかかる電圧を見てみたところ、条件によってはかかるべき電圧よりも高い電圧がかかってしまい、それに配線が耐えられなくなり焼損してしまったようです。

結果として、それまでは2点式と呼ばれるものを使用していましたが、レギュレータがオルタネータに内蔵されているものに変更しました。

Vベルトプーリを付けられるようにカラーを旋盤で作ったり…

 

ステーを作り直すために鉄板を切り出し削ったり…

そんなこんなで充電装置に関する不具合は解決しました。

 

 

ヘッドライト故障探求

整備業界に身を置く人みんな大好き故障探求です。はい…。

今回の症状はライトスイッチがポジションの位置にもかかわらず、ロービームが点灯し、更にハイビームにスイッチを切り替えてもロービームのままと、ロービームくんの主張が強くなってしまっているというものです。

そこで登場したるはホンダ学園リーダー鵜野。
まずは配線図と事象を書き出していきます。

 

こんな感じ

 

書き出した配線図から考えてこちょこちょ作業したら直ったのですが、結果としては、電源を取る場所を間違えてたという内容でした。

様々な考えられる要因を素早く出す鵜野ちゃんはとてもかっこよかった(超イケメン)です。(こうやって書けって言われた)

 

授業や試験では苦しめられた故障探求も、自分たちの意思でやると一味違いますね。達成感がすさまじいです。

 

 

車検取得時

とまあそんなこんなで時計の針が示すのは朝7時。あれ、作業を始めた時と時計の表示がおなj…おっと、誰か来たようだ。

朝7時ってことは、普段ちょうど起きるくらいの時間ですから、もちろん全員元気なわけですよ、ええ。もちろん。

 

まだナンバーがないスピットくん。もはや懐かしいですね。

 

そんな元気な皆でスピットくんをローダーに乗せ、工具や書類を準備し、公用車のステップワゴンに乗り込み、2台で練馬陸運局へ出発です。

車検を取得するために様々な相談をさせて頂いたので、幾度目かの慣れ親しんだ陸運局。申し込み手続きを済ませ、いざ検査ラインへ!

にやにやを誤魔化しきれていない鵜野ちゃんの表情も見どころの一つです。

 

一度目の検査ラインで全項目の合格を頂く事は残念ながら出来ませんでしたが、排気ガス(CO,HC両方)とヘッドライトの光軸以外は無事通りました。

ステップに光を当てて調整しようとしたら暗くてよく分からなかったのですが、ホンダの真っ白いツナギが良い仕事をしました。笑

調整中~

キャブレータも調整し、いざもう一度!このあたりからぽつぽつと雨が降り出しました。

 

二度目の結果は…

排気ガス(CO)と光軸が引っかかりました!!!

排気ガスについてはHCはクリアできたので進歩です。光軸に関しては下げすぎてしまいました☆

 

二度目の検査ラインが終わるころにはもうお昼休み、また雨が土砂降りになってしまいました。

我々も昼食を取り、燃料をギリギリまで薄くして、念の為テスター屋さんにて測定をさせて頂きました。そこでは無事どちらもクリア。

さあいこーか(by仙道)

 

崖っぷちの三度目の挑戦でなんとか通すことが出来ました!

撮影禁止だったため動画が無いことが残念ですが、最後に光軸が通って喜ぶ我々はさながら東京オリンピックが決まった時の招致委員のようでした。

土砂降り雨も吹っ飛ぶくらいの嬉しさとアドレナリンがバンバンこみ上げてきて、その場にいた学生、教員全員で大喜びしました。

 

 

終わりに

これまでつらいことも多々あり、投げだしそうになる場面も一部で有ったこのプロジェクトですが、無事最初の関門である車検取得を達成いたしました!

休憩していたらいつの間にか落ちていたり…笑

 

普段色々な面で指導・サポートをしてくださる先生方はもちろん、いいねやコメントを下さり応援してくださっている皆様、部品・消耗品・設備・研修等様々な方法で御協賛頂いている企業様、車検取得に際して沢山のアドバイスをくださった練馬陸運局の方々、青森からリンゴジュースを送ってくれたくまのぶーちゃん、その他関わってくださっている全ての皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。

いつも本当にありがとうございます。

 

当面は11/3,4に愛知県で開催される新城ラリーを目標に、もちろん最終目標はRallye Monte-Carlo Historiqueで完走し、一つでも上のポジションを狙うために、今後も頑張りますので、引き続きの応援をどうぞよろしくお願い致します!

飯尾

飯尾

ホンダ学園一級自動車研究開発学科3年 ホンダ側副リーダー・情報処理部門 車に関わるこれまでの技術から未来の技術まで様々な知識や技能を習得していきたいです。