塗装本番!

こんにちは、Team 轟 ホンダ学園 情報処理部門 飯尾です。

今回は前回の続きで、塗装についてまとめていきます。塗装の全工程は4点。前回は下処理について紹介しました。

  1. 下処理
  2. プライマ
  3. サーフェーサ(中塗り)
  4. トップコート(上塗り)

 

プライマ

ここからは実際に塗装を行っていきます。今回我々は埼玉県川越市にあるジュネスエンタープライズ様の塗装ブースを特別にお借りし、塗装作業をさせて頂きました。誠にありがとうございました。普段はブースの貸し出しは行っておりませんが、板金塗装やインチアップ、エアロパーツの相談・加工・取り付けを希望の方は是非伺ってみてください。

また、塗料につきましてはアクサルタコーティングシステムズ様にご提供頂きました。実際に車体を見て頂くか、この記事を読んで頂ければ分かりますが、本当に素晴らしい仕上がりが得られる製品となっており、感動です。

さて、まずプライマには大きく2つの役割が有ります。1つは今後塗布する塗料と塗装面の密着性を高めてノリを良くすること。もう1つは金属をコーティングし、酸化を防いで錆を抑制すること。

 

塗装をするためにまずは塗料を調合します。最初は缶を振る所から!ある程度の時間放置すると中の成分が分離してしまい、綺麗に塗布出来なくなってしまうためです。

約10分振り続けなければいけないので疲れが見えます。 こちらはT/M&P/T部門の若林ですが、前処理も行い、塗装作業にも全日程参加したボディ班のスーパーサブです。

缶を振り終わった後は撹拌機で仕上げます。その後シンナー・塗料・ハードナーをデジタルスケールで測り、正確な量を加えていきます。

充分混ぜたら塗装ガンに入れるのですが、その時に専用のフィルターでこし、不純物が入っていかないよう注意します。もしごみ等が入った状態で吹き付けてしまうと詰まってしまったり、塗装面が汚くなってしまうためです。

塗料の配合量にばらつきが出ないよう、万が一を考えてこのフィルターは使い捨てです。

塗装前がこちら

プライマ塗装後はこのようになりました。

 

サーフェーサ

プライマの塗布が完成した後はサーフェーサ(サフ)を塗ります。サフの役割は主に以下の4つ。

  1. 耐久性の向上
  2. 外部からの衝撃を吸収して被塗物の保護
  3. 下地が透けないよう隠蔽性の向上
  4. 下地の平滑性の向上

 

サフを吹き終えるとこのように

この日は気温がかなり高く塗料がしっかりと吸着する前に乾燥してしまったので、途中からはシンナーの配合量を多くして対応したのですが追い付かず、よく見ると凹凸が出てしまったので後日水研ぎをし、表面を滑らかにしました。

 

トップコート

最後の塗装作業はトップコートです。トップコートにはつや出し又はつや消しや、紫外線から塗膜を保護する効果に加え、今回のものはそれに追加してメインの色を付ける役割も有るデラックスバージョンです。

通常缶スプレー等で塗る際は、色の上にクリアと呼ばれる塗料を塗布すると、今回我々が得たようなピッカピカな仕上がりが期待できます。

 

厳しい目をしつつもどこか満足げな豊田先生…(笑)

 

今回、先日の文化祭で多くの方からお褒めの言葉を頂けるほどここまで綺麗に塗装をすることが出来たのは、前述したジュネスエンタープライズ様ならびに、塗装講習と塗料、塗装ガンのご支援をくださったアクサルタコーティングシステムズ様のおかげでございます。

素晴らしいノウハウ、設備、製品のご提供、誠にありがとうございました。

飯尾

飯尾

ホンダ学園一級自動車研究開発学科3年 ホンダ側副リーダー・情報処理部門 車に関わるこれまでの技術から未来の技術まで様々な知識や技能を習得していきたいです。